物理学科でなくても物理は必修?
物理は高校の内容でも難しいと感じる人も珍しくない分野です。
大学に上がるとさらに進んだ内容を学ぶため、難易度も上がります。
大学生に上がった後の授業は必修科目といい、その学科を卒業するために必ず取らないといけない授業がありますが、これに物理が入るのは、これを専門に学ぶ物理学科だけではありません。
それ以外の一般の学部の大学生でも、物理が必修に入ることは珍しくないのです、
たとえば一般的な工学部では、物理は必修になることが多いですね。
工学部とは製品を作るための基礎的な知識や、その技術を学ぶ学科で、物理自体の研究を目的とする学部ではありません。
それなのに物理が必修になるのは、なぜでしょうか?
それは、工学部の本質が、これまでに研究してわかった各種の学問の知見を活かして、製品を作ることだからです。
物理を始めとする各種の学問は自然現象の解明などのためにあるものでもありますが、それらはただそれだけの学問ではなく、そこでわかった知見は、新しい技術の開発にも応用されています。
新しくわかった知見を活かせば、これまでは実現できなかった技術を実現でき、新しい製品を作れることもあるのです。
PCや携帯電話など、現在では当たり前のようにある高度な精密機械も、そのような各種の学問の知見を応用して作られたものです。
このような学問と製品作りを結びつける学問こそが工学部ですから、これを勉強するためには、各種の自然科学を勉強する必要があります。
物理はその筆頭ですから、一見すると物理とは特に関係ないように見える工学部では、物理が必修となるのが基本なのです。
どれくらい必要なのかというと、高校で習った物理はもちろんですが、大学で習う各種の専門的な物理の授業は基本的に必修となることが多いです。
これは一般教養のように、一応学ぶだけといった事務的なものではなく、工学部での各種の専門分野で必要となる必修の知識といった位置づけとなります。
このような物理学を学んでいないと、その先にある製品化の技術も理解できないためです。
このように大学の物理は、物理自体を専門としている学科でなくても、必修となることがあります。
特に機械工学や電気工学など、物理の分野を特によく使う専門では必須ですね。
これら大学で学ぶ物理は、高校までの物理や数学の内容がわかっていないと、かなり厳しいのが実情です。
工学部の大学生など、物理を学ぶ用意がまだできていないときは、早めに復習をしておくと勉強がスムーズになります。