大学物理はどんなことやる?
大学生になったあとの物理の授業では、この分野の中でさらに細かく分かれる分野について詳細に勉強していきます。
その分野とは、力学、電磁気学、量子力学、統計力学、熱力学の5つです。
力学とは、力と運動の関係に関する分野です。
たとえばボールなどに力が加わった場合、その力がどのように作用し、どのように物質に影響を及ぼすかを調べます。
電磁気学とは、電気・磁力についての事象について学ぶ分野です。
たとえば磁石に鉄がくっつくことなど、この分野の古典的テーマですね。
量子力学とは、原子や分子など、物事を構成する最小単位の世界での運動や力学など、各種の事象を学ぶ分野です。
現実世界で起こることは、この原子や分子の集まりによって起こる現象なのですから、この量子力学により、宇宙で起こる現象まで含めて、あらゆるものが研究の対象にできます。
物理学の中でも最新の研究テーマの1つで、非常に注目を集めています。
統計力学と熱力学は近いところがあり、これはある現象を扱うとき、そのアプローチの方法が違う物理学となります。
統計力学ではミクロな現象の性質から、その全体の性質を説明する物理学となりますが、熱力学では、ミクロな世界の現象はあまり詳細に扱わず、全体の現象を説明する物理学となるのです。
統計力学はミクロな性質を扱いますが、そのミクロの世界の積み重ねで全体の事象が構成されているのですから、この説明が合っていれば、全体の事象を説明する熱力学のものと一致するはずです。
これも統計力学の主な研究テーマとなります。
このように物理の中でも、それぞれの分野があるのですが、大学ではこれら5つの分野それぞれの専門の授業があり、それを取ると、その分野の物理学について詳細に勉強していきます。
各物理学でわかっている現象や考え方を学ぶほか、それら現象をどう説明するのか、それを計算で証明したりします。
各分野共に非常に難解なテーマに思えるでしょうが、これら5つは物理学の基本分野となるため、専門的な大学の物理学を必要とする理系学部では、すべて必修となることも多いです。
このほか、相対性理論や原子物理学、流体力学、電気力学など、さらに発展した物理の各テーマを学んでいきます。
こちらが必修となるかは、各学部や学科が物理を必要とする程度によるでしょう。
物理を特に必要とする学科や、物理そのものを研究テーマとする場合は、高校から習ってきた古典的な物理学から次第に内容が最新のものへと近づいていきます。
物理に興味がある人にとっては、非常に面白い授業内容となるでしょう。